「今日も蒔くぞ」chizuruです。
亀のようなひび割れた塊根から ハート型の可愛い葉っぱを出す個性的な見た目で インパクト大!の亀甲竜。
私は、亀甲竜の存在を知ってから 取り憑かれたように 実生、栽培しています。
これまでの4年間、樹齢30年もの御神木レベルの大株から 先月実生したものまで 多数あります。
亀甲竜についてもっと知りたい!と思っても 専用書はないし ネット情報も似通ったものばかりなので 自分なりに ネット検索を始め、youtube、生産者さんからのお話などを ノートにまとめていました。
今回は、そのまとめノートをもとに 基本情報と、プラス豆知識を書きたいと思います。
特に、生産者さんからのお話は 「えっ!?そうなの?」ということもありますので是非最後まで読んでみてください。
そもそも亀甲竜ってなに?
分類:ヤマノイモ科 ディオスコレア属
学名:Dioscorea elephantipes
ディオスコレア エレファンティペス
和名:アフリカ亀甲竜[亀甲竜]
自生地:南アフリカ
増やし方:たねまき
育成タイプ:冬型
亀甲竜について 調べると まずこんな情報を目にすると思います。
上記の基本情報をもとに、一つずつ もう少し詳しく解説していきたいと思います。
ヤマノイモ科「ディオスコレア」とは?
ヤマノイモ科Dioscorea[ディオスコレア]は ヤマノイモ科の植物群の一つ。この群の中で最大のもので 日本に産する唯一の郡でもある。雄、雌、異株の蔓性で 地下に芋を持つものが多い。ヤマノイモなど食用の種もあるが、有毒のものもある。
wikiペディアより
wikiペディアによると ディオスコレアはこのように説明されています。
ヤマノイモ科ディオスコレアは 世界の熱帯から亜熱帯地域に 約630種類あるようです。
身近なところで「自然薯」「沖縄山芋」などが「ディオスコレア」になります。私の家の庭に、毎年 自然薯が葉っぱを出すのですが、どうりで。。。亀甲竜の仲間だったから 自然薯の葉っぱも可愛く見えちゃうんですね。
属名のDioscoreaは 古代ギリシャの植物・薬学者 ペダニウス・ディオスコリデス[pedaniusu Dioscorides]の名前から命名されました
また、以前はディオスコレア属ではなく テストゥディナリア属だった様です。
エレファンティペスって何?
「elephantipes]エレファンティペス は、ラテン語で「象の足」という意味です。
和名は「亀甲竜」と呼ばれていますが、姿がよく似た メキシコ原産で夏型の「メキシコ亀甲竜」Dioscorea mexicanaディオスコレア メキシカーナがあります。
夏型を「メキシコ亀甲竜」と呼ぶのに対して 冬型であるエレファンティペスは「アフリカ亀甲竜」と呼ばれます。流通量の多さから 大抵の場合、「亀甲竜」といえば冬型の「アフリカ亀甲竜」のことです。
メキシコ亀甲竜は、栽培はとても難しいと言われています。私も実生から 3年育てていますが、いまいちポイントが掴めません。亀甲竜と比べると、芋の成長は遅く、休眠期も長いです。メキシコ原産というだけあって、相当暖かくならないと 休眠から目覚めません。思っている以上に温度が必要なのかもしれません。
また、「シルバチカ」という夏型の亀甲竜があります。塊根は扁平でコルク層の発達が少なく、あまり見栄えは良くないです。昔は「シルバチカ」が亀甲竜として栽培されていましたが、今の亀甲竜elephantipesの方が、見た目が良いため、多く栽培されるようになったという話があります。
自生地の南アフリカってどんなところ?
南アフリカは 南半球にあります。アフリカ大陸の南端にあり、広さは日本の3.2倍。季節は日本とは逆で、地域により気候が大きく異なります。
亀甲竜は、よく「南アフリカ原産」とざっくり紹介されていますが、もう少し詳しく調べると 西ケープ州クランウィリアムから東ケープ州ウィローモアにかけての 南アフリカ大陸の南端部一体が原産のようです。
南アフリカの詳しい気候は 説明が長くなるので割愛しますが、亀甲竜の原産地とされている一体は 砂漠気候、地中海性気候、ステップ気候が入り混じっています。
例として自生地の中間あたりにある ケープタウンという大きな都市の気候を紹介します。ケープタウンの気候は地中海性気候で 夏は暖かく、乾燥、ほぼ晴れ。冬は長く、涼しい。湿度が高く、一部曇り。年間を通して風が強いそうです。気温は年間5℃から25℃に変化しますが、5℃以下、29℃以上になることは滅多にないそうです。
自生地は年間を通して 湿度が低い温暖な気候なんですね。亀甲竜は「冬型」と言いますが、日本だと 春、秋の気候があっているんだなという印象です。
亀甲竜は種子からしか増えないの?
亀甲竜は種子が販売されているくらいですから、種子から増やすのが一般的だと思います。が、とある生産者さんの元では 真っ二つに切った塊根部それぞれから ツルが伸び、成長している株があるようです。成熟した大きめの塊根部だったので それぞれの芋から成長できたのかもしれません。
私は まだやってみたことがないのですが、成熟した大きな株をお持ちの実験好きな方、一度検証してみてはいかがでしょうか。。。。報告お待ちしています。
冬型ってなに?
冬型とは、寒い時期に成長する植物の生育タイプのことで 逆の「夏型」もあります。冬型の生育の特徴として「おおむね10〜4月にかけて成長、半耐寒性を持つものもある。夏は休眠。休眠期は断水。」とされています。
亀甲竜に当てはめると、私はこの通りではないと思っています。自生地「南アフリカ」のことでも書きましたが、自生地は年間を通して温暖な気候です。育てている環境さえ合えば、休眠せず成長を続けたり、休眠しても夏前の5.6月に活動を始める株もあります。
私が育てている株は、休眠のタイミングはバラバラです。株の大きさや、置き場所に関係がありそうなので、時間を見つけて確かめてみたいです。
また、夏の間 休眠している株は「断水」とありますが、私は断水したことがありません。というのも、自生地で休眠している亀甲竜を見つけ 根本を掘ってみた方がいたそうです。5cmくらい掘ったところで 土が湿っていたという話を聞きました。
他の生産者の方も「月に1回くらい 少しだけ水やりします」と言っていたことから、完全に断水してしまうと、根がカラカラになってしまい、いざ活動を開始しようとした時、水が吸えなくなってしまうのでは。。。。という考えで 私も少しだけ水やりをしています。
やり方は、根が湿る程度にほんの少しです。塊根部分に水がかからないように注意が必要です。
ちなみに 私はこのような道具を使っています。水の出口が狭いので 塊根部に 水がかからないように調節できて 便利です。
まとめ
最後までお読みいただき、亀甲竜について 少し詳しく知ることができたでしょうか。
自生地が、「南アフリカ」と聞くと、どうしても暑いイメージがありましたが、意外と温暖で過ごしやすい気候だということもわかりました。
自生地の様子がわかると 水やりや、置き場所など環境づくりもしやすくなり、お手入れも楽しくなるのではないかと思います。
現在亀甲竜を育てている方、これから育ててみたい方の参考になれば幸いです:]
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