暖かい日が続き、すっかり春ですね♪私の住んでいる岩手も、そろそろ植物を外に出そうかという気温帯になってきました。
実生も、今年は何を蒔こうかな?そろそろこの種子、良い頃かな?と フリマサイトをうろうろしています。亀甲竜も例外ではなく、「今月は何粒蒔こうかな?」と、おかしな思考になっています。
「今月は」というほど、毎月播種しています。
そうです、よく「涼しくなってから」と言われている 亀甲竜の播種ですが、実は春蒔いてもいいんです。
今回は 私がいつもやっている実生方法を紹介したいと思います。
この会は
- 亀甲竜の実生にチャレンジしてみたい方、
- 秋に蒔くと言われているから、買ったは良いけど種子を保存している方、
- 亀甲竜の実生を、いつ開始したら良いかわからない方
など 参考になる事 間違いないと思います🙆♀️
どうぞ最後までお読みください
そもそも、亀甲竜の実生ってどうやるの?
このブログ内では何度も登場している「亀甲竜の実生方法」ですが、実は今までは 一般的な播種を紹介していました。今回は私なりの 種蒔きの仕方を紹介したいと思います。
種子を用意
・フリマサイト、オークション、ネットショプで購入できます。値段は大体10粒で500〜1000円前後です。私は今まで様々な種子を購入してきましたが、経験則上 発芽率は 種子の値段に関係ありません。海外からの入荷日は 気にしていますが 、最初から「当たり外れがある」という気持ちで購入しています。
・種子の購入は、一度に大量購入せず、10粒の少量 購入します。播種して、発芽率が 良かったら、同じ所から リピートしています。以前に、「安いから」と、一度に50粒購入したことがありましたが 発芽率が 半分以下で 、がっかりした事がありました。全て 同じことが言えるとは限りませんが、種子には 「当たり外れ」があるということを 念頭に置いておいた方が良いでしょう。
種子の下準備
・種子が手元に届いたら、いよいよ下準備です。
用意するもの
・アフリカ亀甲竜の種子は あまりカビなど 出にくく、特に何もせず「土に蒔く」という方もいます。私は 気にしてしまうので しっかり殺菌します。やり方は、 ベンレート希釈液に 7〜8分ほど浸す。その後、メネデール希釈液に 1日浸けておきます。メネデール液は 「おまじない」程度で、効果のほどは わかりません。メネデール液でなく、普通の水に浸す事もあります。
・約1日、水に浸けておいた種子を、次は 密閉容器へと移します。キッチンペーパーを容器に合わせて カットし、水[またはメネデール希釈液]で湿らせて その上に 種子を並べます。*1日浸けておいた 水を使いまわしても構いません。
・もう1枚のキッチンペーパーで挟むようにして、そのまま常温の室内で管理します。なるべく涼しい場所がお勧めです。
発芽までの期間
・下準備してから、最速3日〜3週間程で 発根が確認できます。30度を超えるような真夏は 発芽率が悪かったですが、そのほかの季節は 上記のような時間で発芽します。実際、私の経験では、秋よりも 春、夏の終わり頃の方が 発芽までの時間が 早かった印象です。「発芽」と言いますが、実際は 根が確認できたら「発芽」です。根が確認できるまで とても待ち遠しい時間です。
・「根」が確認できたら、次は 用土に移動させます。
用土を準備
・用土を準備します。私の場合、実生から1〜2年は植え替えしない予定なので 当初から長期管理できるよう、劣化しにくい 無機質を使います。
用意するもの
- 鉢[サイズは種子の数に応じて]
- 無機質用土・細粒[赤玉土・鹿沼土・軽石などを混ぜています]
- 園芸用 土ふるい[粗目・細目]
- 土入れ
・用土は 水捌けの良い 無機質用土の 細粒・小粒を使います。事前に 用土をふるいにかけ、細粒・小粒に分けて配合しておくと使いやすいです。配合は 赤玉・鹿沼・軽石の順で 6:2:2、か、7:1.5:1.5です。
*そんな時間ないよ〜、少し面倒。という方は こちらの配合用土がお勧めです。できれば 元肥が入ってないものが好みなのですが、なかなかありません。配合用土も事前にふるいにかけ、微塵を抜いておいた方が良いです。
・鉢に、微塵を取り除いた用土を 入れていきます。底には 粒の大きい用土を、上には細粒用土を入れます。亀甲竜の場合、ウォータースペース[水シロ]を少し深めに取ります。これは 亀甲竜の 今後の成長過程で役立ちます。
・土を入れたら、用土を熱湯殺菌します。ベンレートで殺菌するやり方もありますが、私は 熱湯殺菌を続けています。用土の熱が冷めたら、土の準備は 終了です。
種子を蒔く
・殺菌した用土に 種子を移動させます。
用意するもの
- ピンセット
- 園芸ラベル
- 鉛筆・シャープペンシル
- 腰水用トレイ
・用土に あらかじめ くぼみを作り 根が下になるように挿します。種子が隠れるほど 土をかけてもいいですし、押し込むでけでも大丈夫です。私の 実生経験では どちらの方法でも 成長に明らかな差は ないと感じています。
*ただし、押し込むだけの場合、成長の途中で 塊根部分が浮いてくる事があります。その時は用土を上から 足し、浮くのを抑えると良いかと思います。この時、ウォータースペースが深めだと 用土が溢れる事がありません。
・移動後は 鉢が1cmほど水に浸かるように[腰水]管理します。この時期は用土が常に湿っていれば良いので こまめに観察できる方は 腰水でなくても 1日に何度も霧吹きするなどでも大丈夫です。
・園芸ラベルに 日付等記入しておくことも お忘れなく。わざわざ「用意するもの」に、鉛筆・シャープペンシルと書いたのには理由があり、それらで記入すると 消えにくいからです。油性ペンだと、一年くらいで消えてしまいます。
・土に移動してから 10日も経つと、亀甲竜らしい ハート型の葉っぱがしっかり成長します。腰水は葉がしっかりしてきたら 徐々に控えめにし、水やりの頻度を 通常よりも多めにするなどしていきます。
・私の場合は 用土の表面が乾いていたら こまめに霧吹きをするようにしています。実生したばかりの苗は まだ根がしっかりしていないので、大人の株のように 水やりをしてしまうと 苗が倒れてしまう事があるからです。
私なりの実生方法は 大体このような感じです。大体 発根・発芽から 1ヶ月経過すると、亀甲竜らしい 塊根ができてきます。塊根が 確認できたら 大人の株と 同じ管理になります。
この方法のメリット・デメリット
種子の「根」が出た状態で 移動させることについて、「どうなの?」という意見もあります。人に例えると「生まれたばかりの赤ちゃん」を あちこち連れ回すのと同じような事だからです。種子を移動させる時は、力加減や、丁寧さが必要となりますので、この方法は、少し実生に慣れた方向けかもしれません。私も、過去 根を折ってしまうなどしたことがあります。
メリット
- 発芽時期が同じ種子を 1つの鉢でまとめて管理できる
- 未発芽の種子を選別できる
1については、ある程度 成長のスピードも同じなので 腰水を辞めるタイミングなど、判断に迷いません。2は、どの種子が発芽するのかわからないまま、たくさんの鉢を管理するより 確実に発芽し成長する 苗に注目することが出来ます。
デメリット
やはり 「移動」させるリスクです。先にも述べましたが 発根したばかりの種子は とても繊細です。ピンセットのような細かな作業ができるものを用意する必要があります。
まとめ
今回は 私なりの「アフリカ亀甲竜の播種方法」を紹介しました。一般的な播種方法と あまり変わらない点も 数多くあったかもしれません。大きく違うのは、すぐに 用土に蒔かず、発根を確認してから 土に移動させる点だと思います。この方法で発芽しない種子は、捨てずに取っておいてくださいね。忘れた頃に発芽する場合もありますよ。
今回の播種方法、参考になったでしょうか?アフリカ亀甲竜は 成長はゆっくりですが 実生はとてもしやすいと思います。ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。
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