いよいよ 暖かさもまし、「夏型」の季節がやってきましたね!アフリカ亀甲竜は 続々と休眠に入り、葉が茂っているのは「夏型」と言われるディオスコレアのみとなりました。
「ディオスコレア」というと冬型の「アフリカ亀甲竜」ディオスコレア・エレファンティペス がメジャーですが、他にも種類があり、育成タイプも「夏型」「冬型」と 違いがあります。
そんな中、最近実生して発芽率の良かった「ディオスコレア・ヘミクリプタ」について調べてみました。なかなか「ディオスコレア・ヘミクリプタ」について 注目して 紹介されているページがなく、個人ブログ・SNSからの少ない情報を まとめた形になります。
「ディオスコレア・ヘミクリプタ」ってなんだろう?と私のように 気になった方には 参考になること間違いなしの内容になっていますので 是非 最後までお読みください😊
ディオスコレア・ヘミクリプタってどんな植物?
Dioscorea hemicryputa・ディオスコレア ヘミクリプタ
・亀甲竜の仲間
・原産ー南アフリカ、ケープ州
・特徴ー芋部分が いびつ。小さめの葉がつく。夏型とも 冬型とも言われており、どちらの育成タイプかは不明。
と、ディオスコレア・ヘミクリプタについて調べると まとまって書かれていたのは この位でした。
いかんせん、情報が少な過ぎます。
あまりにも少ないので ここからは、ネットで調べた 情報を まとめていきたいと思います。
①小さい時は ディオスコレア・シルバチカと 似ていますが、大きくなると 芋部分が 分岐して 高さ[上に伸びる]が出てくるようです。海外サイトでは 「現地では日陰で育っている・藪の中に生えている」との情報もあり、直射日光は苦手なのかもしれません。
②芋部分は土の中に埋まっていたいタイプ。芋を露出させていると 地中の芋部分から 芽を出すこともある。
③アフリカ亀甲竜が播種から10日ほどで発芽したのに対し、ディオスコレア・ヘミクリプタは40日以上時間を要した。
と、この位です。
本当に少ないですよね。
次の項目では、上記のことを踏まえながら 私が 実生から育てている「ディオスコレア・ヘミクリプタ」と「アフリカ亀甲竜」を比較してみたいと思います。
実際、ディオスコレア・ヘミクリプタを育ててみてどう?
ネット検索して まとめた情報を踏まえながら 我が家の実生のディオスコレア・ヘミクリプタと、アフリカ亀甲竜を比較してみたいと思います。
ディオスコレア・ヘミクリプタの塊根[芋]部分
「ディオスコレア」の 魅力である 塊根部分の比較。アフリカ亀甲竜は 比較的整った丸型なのに対して ディオスコレア・ヘミクリプタは「いびつ」です。大きな株がないので、他のブロガーさんの紹介記事も見てみましたが、芋部分は どれも「いびつ」又は 土の中に埋まっていました。成長した 大きな株は、「縦」に細長く成長しているものが多く、「ディオスコレア・ヘミクリプタ」の特徴の1つのようです。
ディオスコレア・ヘミクリプタの ②「露出させた 芋部分からではなく、地中に埋まった芋部分から芽がでた」という情報がありましたが、これは 私が育てているアフリカ亀甲竜でも起こりました。前年度、芽が出た箇所からは 発芽せず 脇から出てきたのです。数多く育てているアフリカ亀甲竜の中でも 1株だけ起こった現象なので 珍しいことなのかもしれませんが、ヘミクリプタに限ったことではないように思います。
ディオスコレア・ヘミクリプタは冬型か?夏型か?
明確に紹介されているものはなく、「夏型」という方もいれば「冬型」としている方もいます。
ディオスコレア・ヘミクリプタの原産は「南アフリカ・ケープ州」です。ケープ州の気候は 温暖な地中海性気候で、日本の気候に当てはめると「春・秋」に似ていることから「夏型・冬型」と、両方言われてしまうのではないかと思います。
アフリカ亀甲竜の場合も 4月くらいから休眠に入り 6月に活動を始める株もあれば、6月から休眠し、夏が終わった9月に蔓を出し始める株もあります。
夏型と言われる メキシコ亀甲竜の実生も育てていますが、雪が降り始める12月には 葉がもりもり茂っていたりします。
私の考えですが、植物にも個性があり 栽培環境もそれぞれ違います。「休眠」する条件が 揃わない、植物にとって快適な環境であれば 休眠せず成長を続けるのでは無いかと思います。
ディオスコレア・ヘミクリプタの実生
実生については、育成タイプがはっきりしていないので、なんとも言えません😅
③の、「40日以上時間を要した」は、本当にその通りで アフリカ亀甲竜と比較すると、とても時間がかかります。実際、私が実生した際は 2022年4月9日に 播種し、6月4日に発芽確認できました。私の経験則では、加温せず 室温で(20度前後)発芽しました。こちらも ネット検索のブログ記事からですが、「冬型として 9月頃播種したら 発芽した」という情報もあります。
アフリカ亀甲竜は「冬型」とされていますが、こちらも いつ撒いても「室温」で管理していて発芽します。ディオスコレア・ヘミクリプタも 同様に 時間はかかりますが いつ撒いてもいいのかもしれません。
発芽率については、アフリカ亀甲竜と比較してしまうと かなり低いです。私が過去実生チャレンジした結果は以下の通りです。
・2021年9月播種ー1粒/10粒。
・2022年4月播種ー4粒[葉が出ているものは2粒・根だけのもの2粒]/10粒
2例しかありませんが、どちらも 発芽率は 半分以下でした。
流通量や情報が少ない原因は、成長の遅さと、実生の発芽率の低さにあるのかもしれません。
種子が、アフリカ亀甲竜と比べ 値段が高いため、毎月播種するような実験的な事は まだできていません。夏型・冬型、どちらのタイプかも いまいち掴めていないので 加温してみたり、室温にしてみたりと 実生法も 手探りなのが 本当のところです。
私の実生は2例しかありませんが、2021年の実生は 加温し、2022年は 室温で管理していました。室温管理の方が 少しだけ発芽が良かったので、これから実生の 回数を重ねて 結果を見てみたいと思います。
最後に・まとめ
今回は 「ディオスコレア・ヘミクリプタ」について調べてみました。
とても情報が少なく、ネットからの情報をまとめた形の内容になってしまいました。
どの情報も「よくわからない」というようなことが書かれており 実際に育ててみると、本当にその通りでした。育てやすさ、見栄えから アフリカ亀甲竜に人気が集中するのが頷けます。
また、最新のブログ記事からの情報ですが、とある園芸店ではディオスコレア・ヘミクリプタに「銀葉亀甲竜」という 和名がついて入荷があったと紹介されていました。
「銀葉」と言われるのは ディオスコレア・ヘミクリプタの葉に [ワックスブルーム]という 植物が分泌する 「蝋・ロウ」物質が出るためです。
「和名」については 約50年前の栽培マニュアルでも取り上げられていますが、販売する業者さんが 「覚えやすいように・言いやすいように」名付けられることがあるようなので 一般的に知られているかは不明です。
もし「銀葉亀甲竜」の札がついて販売されているものがあったら「ディオスコレア・ヘミクリプタ」ですので 是非購入してみてください!
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