こんにちは。「今日も蒔くぞ」chizuruです。
我が家の亀甲竜は 実生苗以外は ほとんど葉を枯らし休眠期に入ってしまい、ちょっと寂しい気持ちです。そんな中、SNS等で まだまだ元気で 休眠していない亀甲竜を見かけました。いつまでも 青々とした葉を茂らせ 休眠しない亀甲竜は 育てている方には「休眠しなくて 大丈夫?」と 気になっているのではないでしょうか?
今回は 「亀甲竜は なぜ休眠するの?」「どうして 休眠前に葉が枯れるの?」逆に「休眠しないのは大丈夫?」という3点について 調べたことを まとめてみたいと思います。
こちらにも 亀甲竜の休眠のことを 取り上げていますので 是非 一読ください。
「休眠」って何?※おさらい
上記の記事でも 「休眠って何?」ということを 書きましたが、もう一度おさらいします。
「休眠」とは 一般的には 冬季休眠を指しており、エネルギーを温存するため 活動を緩やかにすることです。植物が 環境条件の悪い季節を生き延びる為の 適応反応で、それぞれの種が 長い年月をかけて進化してきたものです。夏季休眠は 主に南アフリカ原産の植物に多く見られます。冬季休眠は 数多く研究されていますが、夏季休眠については 解明されていない事が多いそうです。
アフリカ亀甲竜は 何故、日本の夏に「休眠」するの?
それは、 亀甲竜にとって日本の夏が暑すぎるからです。
アフリカ亀甲竜の原産地は 南アフリカ大陸の広大な 南端部一帯で 砂漠気候、ステップ気候、地中海性気候が 入り混じっています。地域により、気候帯が違うため 一概には言えませんが、季節は 日本とは 逆で、冬[10〜4月]夏[12〜3月]となります。
例として 原産地の中間にある ケープタウンの 気候を見てみましょう。年間を通し9℃〜25℃と、とても過ごしやすい気候で 最低気温 5℃未満、最高気温29℃以上になることは 滅多にないそうです。
具体的には
・冬[6〜8月]かなりの降水量があり、平均気温18℃・最低8.5℃。
・夏[12〜3月]暖かく乾燥、平均気温26℃・最低16℃。
・残りの月は 日本でいう春・秋のような感じなのか、平均気温は 20.3℃と、とても過ごしやすそうです。
亀甲竜は 南アフリカの 降水量の少なく乾燥した 夏に 休眠し、涼しく かなりの降水量がある 冬に 生育を活発にすることから 「冬型」と言われるのですね。
ケープタウンの 夏の平均気温が26℃ということを 考えると 亀甲竜にとって 日本の夏は 相当暑いことがわかります。
私の育てている亀甲竜は、朝日の当たる東向きの出窓、南島向きの出窓 の 2ヶ所で管理しています。亀甲竜が 目覚めた秋〜冬に お日様がよく当たる場所です。
南東向きの出窓で 管理している 亀甲竜は、午前中の日差しがよく当たる場所にあります。伊藤さんも この場所で管理しています。東北での冬の日照時間は壊滅的で 冬季は午後3時には 照明をつけなければならないほど暗くなります。「日が長くなったねぇ」と感じる 2〜3月には、一時的ではありますが、窓辺は 太陽光でとても暖かくなります。早い株は 「夏」と勘違いしてしまうのか、葉を枯らし始め 休眠に入ってしまいます。伊藤さんは、大きな株なので 枯れ始めから、すっかり枯れるまで時間がかかりますが、4月末には 休眠します。
もう1ヶ所の 東向きの出窓は、朝日のみしっかり当たりますが そのほかの時間は 1日中、半日陰のような明るさで 家の中でも 特段 涼しい場所です。この東向きの場所に置いている亀甲竜は、5月末頃まで 葉を茂らせています。
同じ家の中でも、「よく日の当たる場所・一定の時間ではあるが暑くなる」と、「朝日のみ当たる場所・半日陰で涼しい」では 全く休眠のタイミングが違います。
亀甲竜の休眠の仕組みは 解明されていないようですが、置き場所、温度に関係しているのではないか?という気持ちになります。
亀甲竜は 何故「休眠」前に葉を枯らすの?
休眠する 植物全般に言えることですが、葉や茎の養分を 塊根部分に移行しているかと言われています。葉を落とすのは 休眠前に 塊根部分に 栄養を蓄えようとしている 活動の1つで、亀甲竜自体が 枯れたわけでは ありませんので 大丈夫です。
葉が枯れてきたといって すぐに 蔓ごと切ってしまうと 休眠に必要な 養分を蓄えられない可能性もあります。それこそ「枯れ」の原因になりかねないので 葉が枯れてきたら、まずは 見守りましょう。
葉は、先端部分から 徐々に株元へと 枯れ進みます。「見守りましょう」とは言っても、枯れ葉は 窓を開けただけでも飛んでしまうので 割と厄介です。私の場合は、完全に「枯れた」先端から 徐々に カットしています。少しでも 葉に 緑があれば その部分は 残しておきます。塊根部分に近いツルは 最後まで残っているイメージです。そして 完全に 全ての葉が枯れたら 蔓をカットします。
亀甲竜が休眠しないのは 大丈夫?
大丈夫です!必ず休眠するわけではありません。亀甲竜といえば「休眠」することが セットのように紹介されていることが多いので 「休眠しない」事に不安を覚える方もいるかと思います。
種子から 育てる実生では、発芽から1.2年は 休眠しないことが多いです。何故か?は不明ですが まだ小さい苗のうちに 休眠し、目覚めることができなかった!というよりは、休眠せず 成長を続けていてくれた方が安心できます。
大きく育った 大人の株が休眠しない場合は、むしろ素晴らしいことだと 私は 思います。「休眠」は 「植物にとって過ごしずらい環境から身を守るための手段」です。逆に考えると「休眠しない」は、「過ごずらい環境から 身を守らなくて良い 」ということです。亀甲竜が「過ごしやすい環境、休眠し身を守らなくても大丈夫!」と判断し、成長を続けているのです。
私の育てている亀甲竜は、実生苗以外 休眠してしまいましたが、室内栽培をしている方の中には「休眠しない」という株があるようです。
「休眠しない」は、アフリカ亀甲竜にとって過ごしやすい環境という事なので 是非 その環境を 維持してください。もし、休眠期に入っても慌てず 見守ってあげてくださいね。
最後に・まとめ
今回は アフリカ亀甲竜の「休眠しない」という事に注目して 調べてみました。亀甲竜といえば「休眠」という言葉がセットのように紹介されていることが多く 「必ず休眠するもの」と思われているのかもしれません。
考えてみれば、季節が逆の「南アフリカ」の植物が 日本で育っているということは 植物に「環境に適応できる力」があるからこその事です。だったら 環境さえ整えれば「休眠しない」「休眠させない」なんてことも 可能なのではないかと考えてしまいます。私は そこまで実験・検証できていないので あくまでも 私の勝手な考えですが。
葉が枯れ出してしまうことも、「株自体が枯れてしまったのではないか?」と不安になってしまうことも、そういえば 亀甲竜を育て始めた時は 気が気ではなかったなぁと 思い出しました。
休眠に入った際の注意事項として「休眠したら 断水」ということも多く言われていますが、休眠状態でも 根の吸水機能が働いていないと枯れてしまうという記述も見かけました。私も、根が枯れてしまうのが怖いので 休眠期でも 1ヶ月に1回 ほんの少しだけ 水をあげています。水をあげた際は、サーキュレーターで風を回し 鉢内が早く乾くようにしています。育てている環境にもよりますので 「断水」を否定するわけではありませんが 心配な方は 少しだけ水やりし、鉢内が乾くよう工夫することをお勧めします。
残念ながら 亀甲竜が枯れた際は、正直とてもわかりずらいです。休眠期が明ける頃までは、休眠しているか?枯れているのか?判断ができません。機会があったら 枯れた亀甲竜の特徴なども記事にしたいと思います。
今回も 最後までお読みいただき ありがとうございます。
水やりに便利でよく使っているのは こちら。
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